教員免許を取得する方法(大学在学中・卒業後)
通信制大学で教員免許を取得する方法
通信制大学で教員免許を取得するには、大きく分けて2通りの方法があります。
1. 通信制大学の教職課程に編入学する
通信制大学に編入学して、正規の学生となる方法です。課程ごとに決まったカリキュラムがあり、自分が取得したい教員免許に必要な科目をカリキュラムの中から選んで履修し、卒業要件を満たすことで教員免許を取得することができます。
2. 科目履修生になる
科目履修生はそれぞれ必要な科目のみを履修し、それまで卒業した大学で取得済みの単位に不足している教職課程の単位を補うことで教員免許取得のための条件を満たすことを目指します。科目ごとに料金が設定されていて自分が必要な分だけ科目を履修することができ、その大学を卒業する必要はありません。そのため、既に大学や短期大学を卒業して教員免許を取得されている方で、他科目・他校種の教員免許取得を目指している方などにとって最短の方法となっております。しかし科目履修生の場合、教育実習や介護等体験、社会福祉総合実習、教職実践演習など実習・演習系科目は受講できない場合がほとんどのため、これらの科目の単位を取得していない方や免除される条件を持っていない方は、編入学する必要があります。
通信制大学での教員免許取得に必要な履修科目
教員免許を取得するためには、教職課程が定める科目の単位を取得する必要があります。編入学、科目履修生の場合ともに、自分がそれまで取得した短期大学・大学の単位で、自分が取得したい校種・科目の教職課程修了の要件に足りていない科目を履修します。なので、取得しなければいけない単位はそれぞれ異なります。
基本的に通信制大学はこれらの科目を遠隔で履修することができますが、科目履修試験のように大学に行かなければいけない科目もあります。
通信制大学に通う人が講義を受けて科目の単位を取得することをスクーリングと言い、多くの場合、在籍している大学が所有している全国各地の大学の校舎等を使用して開講されています。最近ではオンライン講義によるスクーリングを行っている大学もあります。スクーリングには別途費用がかかりますが、比較的単位が取りやすかったり、知識を深めることができたりする一面もあります。
また、教育実習や介護等体験などの実習の単位が必要な場合は、当然ながら実習場所に行く必要が生じます。教育実習の受け入れ先は各自の出身校など、通学課程の大学生と同じく自分で連絡・確保しなければいけません。
プログラミングは現在、教科はありますが教員制度はありません。
英語は中学校の英語の教員免許を取得するのが一般的です。教員採用試験でも優遇されていま
す。あと、英検などの資格があればベストです。
教員免許取得までにかかる期間
通信制大学に編入学をした場合、実習等の関係から最低2年はかかります。科目履修生の場合は1年です。
仕事を続けながら通信制大学で教員免許の取得を目指す場合、勉強はもちろん、科目履修試験やスクーリングの申込み、勉強時間の確保も自分で管理する必要があるため、途中で卒業を諦めて退学する人もいます。
教員免許取得までにかかる費用
通信制大学の学費は大学によって大きく異なります。
例えば日本大学通信教育部の場合、年額15万円以下、合計約30万円となっております(スクーリングをしない場合)。小学校の免許を取ることはできません。
(参照元:初めての教員免許状取得シミュレーション|日本大学通信教育部)
佛教大学の場合、小学校教諭免許状取得課程(1種)は1年目に約20万円超、2年目に約15万(目安として考えられる科目数・日数分のスクーリング代含む)の費用に加えて、テキスト代と実習費が別途必要です(教員免許状取得までに要するテキスト代は、課程により異なるものの5万円程度。)
入学金・学費 (1年目) |
学費・学友会費 (2年目以降) |
スクーリング費 | 実習費 | 合計 |
213,000円 | 147,500円 | 108,000円 | 48,000円 | 516,500円 |
※ スクーリング受講日数(科目数):13日間(6科目)
(参照元:小学校教諭免許状取得課程(1種)|佛教大学 通信教育課程, 『表3 修了までの経費(概算・単位:円)およびスクーリング受講日数(目安)』より。表は筆者作成。)
大学によってはテキストやスクーリング、教育実習などに関しては別途料金がかかることも多くあるので、注意が必要となります。また、科目履修生の場合は自分が必要な科目に対して料金を支払うので、編入学するより費用を安く抑えることも可能です。各大学、通信課程にはそれぞれ特色があるので、多様な選択肢から自分にあった方法を選ぶことができます。