教育学修士が書く教育事情 Vol1

   私は、教育学修士いわゆる大学院で、教育学を学びました。その後、10数年教壇に立ち「英語」を小学生から高校生まで幅広く教えてきました。
そんな私から皆さんへ最新の教育事情をお伝えしたいと思います。教員採用試験を控えている方、現在教職にある方など幅広く対応したいと考えています。ぜひ、お付き合いください。


   今回は、SDGsとESDの授業に関してです。両方とも新学習指導要領に記載されており、現場の先生方も対応に苦慮されていると思います。
   筆者は、SDGsとESDに関連したガイドブック作成委員会に所属し、関連事項について執筆してます。SDGsといえば、以下の表ですね。

 

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SDGs

 

   この表は、国連が出した世界的な目標とされています。それぞれの詳しい概要については、私の書いたnoteを参照してください。教採の人は、17のゴールがあり、169のターゲットがある。と数値を覚えてください。
それぞれを見ると大きな目標のように思えますが、大したことはありません。普段、皆さんが行っていることを関連させるだけ(意味づけ)でいいのです。

 

例えば)
「2 飢餓をゼロに」を取り上げた場合、給食を思い出してみてください。給食を残さずに食べよう!!!という目標があるだけで、フードロスの活動を取り上げることができます。日本の食料自給率は38%程度。食料のほとんどを輸入に依存しています。地産地消の考えをしっかりと教育にと入り入れることで、自給率の問題を再考することができます。

 

  そう、学習指導案を新しく作るという考えではなく、すでにあるものに付加価値をつけていくのです。そうすれば、現場の負担は大きく減るはずですし、怖がる必要性もないのです。要するに、どのように今やっている活動を関連させるかがキーワードになるのです。

 

  自分の市町村がSDGs推進地域に指定され慌てているところもあるかと思います。

 

現場からは、
どうしたらいいのか?
職員への理解は?
どうやって教えよう?

 

教員を目指す人たちからは、
SDGsの何が教採に出るのだろう?
そもそもSDGsってなに?
SDGsを使った授業の展開って・・・

 

   なんていう疑問が多く出てくると思います。見えないから不安なんです。とにかく見えない。無理やり教育に取り入れる文部科学省や県教育委員会のせいにしたくなりますよね。でも、この考え方は将来の世界の状況を鑑みた時本当に必要なことなんですよ。このことを今の子供たちが知らないと、本当に地球は終わってしまうかもしれません。
ちなみに2020年1月24日現在、地球終末時計の残りの時間をご存じですか?

 

答えは、1分40秒

 

もう、終末までのカウントダウンが始まっているのです。皆さんは、この現状を体感しているはずです。今年度の異常気象。台風の数や規模、そしてその被害。地震なんかの地殻変動よりひどい状況だったはずです。洪水が起き安全だといわれた高層マンションは、電気供給がストップし、ビルの孤島になった。千葉県あたりは、数度の台風や大雨により普及活動がなかなか進まない。これは、明らかに異常気象が原因です。
地球温暖化によって、日本近海の海水温度が約1~2度あがったといわれています。実際はもう少し高いかもしれません。当然、海水温が上昇すれば雨雲が発達し、台風や大雨の原因になります。

 

日本は、電力のほとんどを化石燃料に依存しCO2の排出量がとても多い国です。世界から日本のCO2をどのように削減するのか注目されています。電力量は変わらず、化石燃料を減らすことはできるのでしょうか?それは無理です。だから、抜本的な改善策を打ち出せずにいるのです。その結果、原子力エネルギーの復活に政府は意欲を見せているのです。自然エネルギーはというとそこまで力がありませんし、コストがまだまだ高いです。

 

これからの教育にエネルギー問題をどのように教えるか。本当に難しいと思います。ひと昔前は、原子力が安心・安全という時代もありました。でも福島県の震災を契機にこの考えはなくなりました。

 

教員として教えられることは一つ。自然エネルギーにすべてを頼る政策を打ち出すことです。太陽光、風力、水力などの自然エネルギーは安定しない部分もあるかと思いますが、将来政策として自然エネルギー国を目指せば可能になると思います。要は、今の問題を今の政治家たちは考えないということです。

 

さて、教育に戻ります。SDGsの教育の幅はとても広く、そして奥が深いです。もちろん、教員の知識量も関係します。もし、あなたがSDGsの教育で悩んでいるようでしたら連絡を頂ければと思います。

 

次回は、SDGsをどう評価していけばいいのかをテーマに書きたいと思います。

 

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